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8月〜9月は一大決算シーズン  「期またぎ」の損失の処理の注意点
   個人事業者とは異なって企業は自社の決算月を自由に選ぶことができる。国税庁の統計によれば、もっとも決算月に選ばれている月は3月で、全法人のうち約20%が3月を区切りのいいタイミングとしているようだ。ちなみに2番目に多いのが、3月からちょうど半期にあたる9月で11%となっている。その前月である8月も5番目に多い約9%なので、8月〜9月の今の時期は、3月にも劣らぬ「一大決算シーズン」というわけだ。
 決算期には様々な税務・経理業務が行われるが、そのなかで間違えやすいポイントの一つが、期をまたいで発生した損失の経理処理だろう。
 例えば前期に出荷して売上を計上した製品に不備が見つかってしまい、今期になって大量に返品されるというケースが起こったとする。すでに前期分の申告は終えた後だが、修正申告を行うべきだろうか。
 このように前期に売り上げた商品について今期になって損失が発生した時は、すでに済ませてしまった前期の申告を修正する必要はなく、当期の売上高から控除すればよい。その際には、相手方から返品の通知を受けた日か、または返品を受けた日の事業年度の損失として計上する。
 返品以外でも、前期に納品した製品に不良品などが見つかって今期に入って大幅な値引きを行ったケースや、大量発注してくれた顧客に割戻しをしたケースの取り扱いも同様だ。修正申告は行わず、値引きなどを取引相手に通知した日の事業年度で損失を計上することになる。
 なお返品された商品が課税仕入れの対象であれば、消費税についても調整を行わなければならない。具体的には返品などによって生まれた税額の差異を当期の消費税額に反映させて調整する。売上高同様に、売上を計上した期でなく、返品などが実際にあった期で調整するので気を付けたい。
 途中で課税事業者から免税事業者、または免税事業者から課税事業者に変わっている場合には注意が必要だ。免税事業者だった期間の仕入れについて、課税事業者になってから受けた返品や、逆に課税事業者だった頃に仕入れた製品について、免税事業者に変わってから行った割戻しなどについては、原則として消費税の調整を行うことはできない。