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ワクチン接種にマイナンバー紐付けへ  平井担当相「今使わないでいつ使う」
  新型コロナウイルスのワクチン接種について、接種記録の管理などにマイナンバーを利用する方向で政府が検討を始めた。医療記録は個人のプライバシーにかかわるものであるため、番号による一元管理には慎重な配慮が求められるが、平井卓也デジタル担当相は「今使わなくていつ使うんだ」とマイナンバーの利用範囲の拡大に前向きな姿勢を示した。
 新型コロナのワクチンについて、国は全額国費で接種する方針を示している。1月19日の閣議後会見で平井氏は「ワクチンを打ったことを確認するために、唯一の番号であるマイナンバーと紐付けしておけば間違いが起きない」と述べ、マイナンバーで国民全員の接種記録を管理する考えを明らかにした。現行の関連法などを改正することなく接種事務に使えるほか、転居などがあっても接種履歴の照会に手間がかからないなどのメリットを挙げ、「今回使わなくていつ使うんだと私自身思っている。使わないのははっきり言って不作為だ」と言い切り、前のめりな姿勢を隠さなかった。
 平井氏の考えに政府も同調する構えだ。翌20日には、加藤勝信官房長官が「平井大臣が発言されたとおり、自治体の内部業務においてマイナンバーを(国民の)IDとして活用する案を含めて検討している」と明かした。加藤氏は「ワクチン接種を円滑に実施するためには、接種を担う自治体が接種記録の管理を含めて適切かつ円滑にオペレーションを実施できる体制を構築することが重要」と述べ、マイナンバーがその目的にかなう手段だとの認識を示した。