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もっと我々から税金を取って!  米富裕層らが公開書簡
   世界の100人を超える富裕層が、世界経済フォーラムに参加している政治家や財界人宛てに「富裕税」の導入を求める公開書簡を送った。
 書簡を送ったのは、アニメーション映画で知られるウォルト・ディズニー氏の一族のアビゲイル・ディズニー氏など102人。世界経済フォーラム主催のオンライン会議「ダボス・アジェンダ」の開催に合わせて書簡を公表した。同会議は年に一度スイスのダボスで行われ、世界の富裕層や指導者層が参加する招待制のイベントだ。
 書簡のなかでパトリオティック・ミリオネアズ(愛国的な百万長者)と名乗った資産家らは、「大富豪であるわれわれは、現在の税制が公平でないことを知っている」と述べた。「世界がこの2年間に計り知れない苦しみを経験するなかで、われわれの富は増加している。しかしそれにふさわしい税金を支払っているといえる人はほとんどいない」と述べ、「金持ちをより金持ちにするために意図的に作られたシステムを見直すべき」と主張した。
 今回署名した富裕層らの国籍の内訳は、米59人、英20人、独9人、カナダ5人、オランダ3人、デンマーク2人、オーストリア2人、ノルウェー1人、イラン1人。日本人はいなかった。
 国際NGOのオックスファムが1月17 日に発表した調査データによれば、コロナ禍の約2年間で世界の99%の人が収入を減らした一方で、世界で最も裕福な10人の資産は倍増したという。10人はいずれも今回の書簡に名を連ねていない。
 なおアビゲイル・ディズニー氏らは2016年にも、年収約7500万円以上の高所得者に対して住民税を増税するよう要求する公開書簡を打ち出している。