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競馬で荒稼ぎの自営業男性  1億円を無申告
  熊本国税局は、競馬で得た所得約1億円を申告せずに約3200万円を脱税していたとして、熊本市の自営業者の男性を所得税法違反の疑いで熊本地検に告発したことを発表した。
 当局によると、男性は馬券の自動購入ソフトを活用してインターネット経由で馬券を購入し利益を得ていたが、2018年までの3年間の所得を申告していなかった。男性は不正に得た資金を外国為替証拠金取引(FX取引)に使用していたという。FX取引の所得については正しく申告していた。
 馬券のネット購入システムの普及や人気ソーシャルゲームによる広告宣伝効果により競馬人気が沸騰するなか、競馬がらみの税務調査で高額な申告漏れが指摘されるケースが目立っている。
 競馬予想のコラム連載を持つなど筋金入りのファンとして知られるお笑い芸人の「じゃい」さんは今年6月、ハズレ馬券の購入費用を所得から差し引いていたことを理由に多額の追徴課税を課されたことをユーチューブ上で発表した。また、5月には競馬の勝ち馬を予想するソフトを販売して得た所得4100万円を隠していた東京都内の業者が東京地検に告発された。
 日本中央競馬会(JRA)によると、2021年度の馬券購入金額は3兆911億円に上り、10年連続で前年度を上回った。クレカ購入のできる「JRAダイレクト」が導入された翌年から馬券売上が上昇に転じた。近年はコロナ禍で人気を博したソーシャルゲーム「ウマ娘」やタレントを起用した広告宣伝戦略が奏功し、オグリキャップや武豊騎手による平成の競馬ブームで記録した売上ピーク4兆円に迫りつつある。