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相続登記の義務化 6割超が「知らない」 |
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相続した不動産の登記が2024年4月からは法律上の義務となることを過半数の人が知らないとの調査結果を法務省が発表した。利用する当てのない土地について、一定条件を満たした上で国に帰属させられる新制度についても大半の人が知らなかった。相続登記の義務化は過去の未登記地についても適用されるため多くの人にとって関係のある話だが、周知が進んでいない現状が浮き彫りとなっている。
調査は法務省が7月下旬に行った。本人、配偶者、親のいずれかが不動産を所有している成人を対象に20代〜70代で各世代200人、計1200人から回答を得た。
調査結果では相続登記の義務化について、「全く知らない」と答えた人が43.1%に上った。「聞いたことがあるがよく知らない」の23.3%を合わせると、約66%の人が制度を知らなかった。世代別にみると、「詳しく知っている」「大体知っている」と答えた人は20代が最も多く、「よく知らない」「全く知らない」と答えた人は40代が最も多かった。50代でも制度内容を知らない割合が高く、近い将来に土地を相続する可能性がある40代〜50代の現役世代で周知が進んでいないことが分かった。
相続登記の義務化に先立ち、23年4月からは、一定条件を満たした上で相続土地を国庫に帰属させることができる「相続土地国庫帰属制度」がスタートする。同制度についての認知度を聞いたところ、「全く知らない」が61.3%と過半数を占め、「よく知らない」の22.7%を合わせると約84%が制度内容を把握していない結果となった。
一方で、新制度に対して半数近い人が関心を寄せている現状も示されている。相続土地国庫帰属制度についてどの程度関心があるかという質問に対して、各世代で4割ほどの人が「関心がある」と答えた。特に30代では「大いに関心がある」15.5%、「少しは関心がある」34.0%と、ほぼ半数の人が自身に関係のある問題として捉えていることが分かる。
現在の相続登記は任意で、登記を行うかは相続人の判断に委ねられている。そのため固定資産税などの税負担を避けたり、土地管理の煩わしさから放置したりするケースが後を経たない。そこで所有者不明土地の増加を防ぐため、昨年に成立した改正民法などで、相続登記の義務化と所有権を放棄できる新制度の創設が決まった。。
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