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修正申告後に重加算税。文句は言える?  修正に伴う「新処分」なら可能
 
 税務調査を受けて、当局の指摘に基づいて修正申告をしたところ、重加算税の賦課決定通知を受けた。だが対象となった税務処理は単なるミスであり、修正申告には応じたものの重加算税を課されるのは納得がいかない。こうしたとき、当局に不服申し立てをすることはできるか。
 原則として、いったん修正申告に応じると、同じ案件について当局に不服申立をすることは認められない。修正申告をしたということは、その処分を受け入れたということだからだ。
 しかし修正申告に伴って課された過少申告加算税や重加算税については、不服申し立てを行うことができる。当初申告ではなく修正申告という「別件」についての申し立てとして扱われるためだ。また修正申告の内容自体に誤りがあったときは、不服申し立てではなく「更正の請求」によって訂正を求められる。
 税務調査で何らかの否認事項を受け入れるとき、納税者は、(1)修正申告を提出する、(2)更正処分を受けるという2つの選択肢から1つを選ぶことになる。どちらにせよ過少申告加算税などは課されるため、ペナルティーの税額に差はない。だが多くの場合、納税者は(1)を選ぶ。これは処分に伴う事務処理が煩雑であるという調査官側の事情により、そちらに誘導されることが多いからだという。
 だが前述したように、修正申告を一度してしまうと、後から納得がいかなくても同じ案件について不服申し立てができなくなる。少しでも納得できない項目があれば、安易に修正申告をすべきではないだろう。納税者側にとって修正申告と更正処分の違いは、「後から不服が言えるか」の一点であると覚えておきたい。