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来年から生まれ変わるNISA  旧制度からはロールオーバーできず
  少額投資を非課税にできるNISAが、来年から一新される。非課税で保有できる期間が無期限になり、投資できる金額が大幅に増えるなど、より幅広い投資に使えるようになる。ただ、すでに現在のNISAを利用している人が新制度に移行する際には、いくつか注意点があるので押さえておきたい。
 まず現行の一般NISAやつみたてNISAで投資してきた人は、新制度への切り替えに当たっての手続きは一切不要だ。新NISAを利用するには新NISA専用の口座が必要となるのだが、すでに現行制度を利用している人については、現行のNISAを利用している金融機関に自動的に新口座が開設される。
 次に、今まさに投資をしているNISA口座で保有している資産については、現行の非課税期間終了まで口座で保有できる。来年以降にその口座で新たな投資はできなくなるが、残高については新NISAの投資上限額とは別枠で投資を続行することが可能だ。もちろん非課税期間終了までに得られた投資利益に税金はかからない。なお非課税期間が終わっても売却しないと、資産が課税口座に自動的に移管され、その後に発生した利益には税金がかかるので気を付けたい。
 注意したいのが、現行NISAで認められている「ロールオーバー」についてだ。ロールオーバーとは、非課税期間終了時に残っている残高をそのまま引き継いで新たにNISAの投資を始める仕組みのことで、ロールオーバーをすると増やした元手でさらに儲けても全額が非課税となるメリットがある。これまでであれば非課税期間の終了時にロールオーバーをするか非課税の利益を確定するかの選択を迫られていたが、今年については選択の余地がない。というのも、現行のNISAは今年で終了し、新NISAへのロールオーバーが認められていないためだ。つまり今年中に非課税期間が終了する人は、強制的にここで売却ないし課税口座への移管となる。併せて、来年以降の新NISAには、そもそもロールオーバーの仕組みそのものがないことも覚えておきたい。