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消費増税で下請け死活問題  政府が対策本部を設置
  政府は下請けの中小企業などが増税分を販売価格に適正に転嫁できるようにする対策本部を設置した。消費増税に向けた措置。価格転嫁をめぐっては、デフレ基調の経済状況が続く中で中小企業を中心に不安視する声が根強い。対策本部では今後、業界団体などへのヒアリングなどを通じて、公正取引委員会などを通じた監視強化を目指す。
 企業は本来、原材料の仕入れにかかった消費税を、製品を納入する際の販売価格に転嫁できる。しかし、下請けなど立場の弱い中小・零細企業は、製品納入先の大企業から不当な値引きや価格の圧縮を求められる例が多い。競争の激化で大企業の優位が強まっていることが背景にあるが、こうした取引が続けば中小・零細企業の経営が圧迫される。
 今回の消費増税の上げ幅は15年に5%と大きく、価格に転嫁できなければ、中小・零細企業にとっては死活問題となりかねない。対策本部本部長の岡田克也副総理が「転嫁ができなければ事業者への影響は大きい」と指摘するように、税率が引き上げられた97年にも、小売価格の上昇を避けるために、中小企業が負担を強いられるケースが目立っており、早急な対策が求められている。