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社会保障と税の一体改革 関連法案が衆院で審議入り  自民党は対決姿勢の演出狙うが…
  消費増税を柱とした社会保障と税の一体改革関連法案が8日、衆院本会議で審議入りした。計7法案の趣旨説明の後、16日から特別委員会に舞台を移し、与野党の攻防が本格化する。
 自民党は年金制度など社会保障分野を中心に対案を用意し、政府・与党との対決姿勢を演出する構え。しかし、対案の中身や提出のタイミングをめぐり党内意見を集約しきれていないのが現状だ。
 「社会保障のあり方を堂々と提示する」。8日、野党のトップを切って質問に立った自民党の大島理森副総裁はこう言い切り、一体改革に関する自民党の見解を対案の形で示す考えを表明した。
当面は月7万円の最低保障年金創設などを盛り込んだ新年金改革案など、民主党のマニフェスト(政権公約)関連法案に焦点を絞り、公明党と共同で独自案を主張する方針だ。
 ただ、一体改革の目玉である消費増税法案については「対案をまとめるのは困難」(自民党幹部)。自民党も先の参院選などで消費増税を公約してきた経緯があり「社会保障と違い、消費増税法案に反対するのは難しい」(同)との声が根強いためだ。
 社会保障に関しても、安易に対案を示し、政府が自民案に抱きつく事態になれば、消費増税法案の成立を手助けすることになり、野田政権を解散・総選挙に追い込むという自民党の悲願が遠のきかねない。
 党重鎮からは「対案を示すのではなく、政府が自ら法案修正に動くのを待つ方が得策だ」と対案路線を疑問視する声も出ており、谷垣執行部は難しい対応を迫られそうだ。