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「交際費」を再確認  損金枠800万円へ
  会社の営業活動を円滑に行う上で、得意先の接待は欠かせない。好況期に比べると減ってはいるものの、飲食やゴルフなどの接待は今も健在だ。
 しかし、会社の交際費の支出を無制限に認めたのでは、法人税負担がいくらでも軽減されてしまうということで、税務上では原則として交際費は損金不算入扱い。ただし、資本金1億円以下の中小企業については、特例として年間600万円(定額控除限度額)までの交際費について、10%を控除した金額の損金算入が認められている。
 ちなみに税務上の交際費とは、「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの」。もっぱら従業員の慰安のために行われる運動会や演芸会、旅行等のために通常必要とされる費用は除かれる。
 この定義に合致する支出であれば、たとえ経理上で「福利厚生費」や「広告宣伝費」、「雑費」などの勘定科目で計上したとしても、税務上では交際費として扱うことになる。
 得意先との飲食費やゴルフ料金、中元・お歳暮、お香典・お祝い金などは代表的な交際費。金額の多寡は関係ないので、たとえ1千円の手土産でも交際費の定義に合致する支出はすべて交際費扱いになる。
 なお、平成25年度税制改正では、この定額控除限度額を800万円に引き上げた上で、10%の損金不算入が撤廃される見込み。これにより、中小企業については年間800万円までの交際費が丸ごと損金に算入できることになる。