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2012年度補正予算が1票差で可決  機動的な財政政策が本格始動
  2012年度補正予算が2月26日の参院本会議で、与党と一部野党の賛成でわずか1票差で可決した。これで安倍政権の経済政策の3本の矢の一つ「機動的な財政政策」が本格的に動き出す。緊急経済対策を柱とする補正予算の総額は13兆1054億円でリーマン・ショック後の09年度第1次補正予算に続く過去2番目の規模だ。ただ、補正予算の成立の遅れで公共事業は執行が年度をまたぐ事業も多いとみられ、景気押し上げ効果が遅れる可能性もある。
 補正予算を成立を受けて、安倍晋三首相は記者団に対し、「本当に薄氷を踏む思いの採決ではありましたが1票差で成立をしめられない政治から決める政治への大きな第一歩だ。補正予算が成立をしたことによって、デフレ脱却にむけて加速させていく」と述べた。大胆な金融緩和に続く経済政策の第2弾を着実に実行するという強い意気込みを見せた。
 補正予算は景気への即効性を重視したことから、公共事業を4兆7159億円計上し、財源不足を補うために5兆2210億円の国債を追加発行した。野党からは「財政規律を無視するだけでなく、被災地の復興や真の経済成長につながるのか極めて疑念が強い」(民主党の桜井充氏)などの批判があがった。公共事業の削減の影響で建設業13年度の実質GDP(国内総生産)を2%程度押し上げるとしている。しかし、市場関係者の間ではGDP押し上げ効果は0・5〜0・6%程度との見方が多い。地方の財政支出が追いつかないことや予算の成立が2月末までずれこみ、景気押し上げの効果も後ろずれするとの見方があるためだ。被災地の復興事業に悪い影響を与えずに、円滑な公共事業の執行が求められる。の従事者数が減少傾向にあるほか、被災地を中心にセメントなどの建設資材の価格も上昇しているためだ。
 緊急経済対策の裏付けとなる財政支出は10兆2815億円で、13年度の実質GDP(国内総生産)を2%程度押し上げるとしている。しかし、市場関係者の間ではGDP押し上げ効果は0.5〜0.6%程度との見方が多い。地方の財政支出が追いつかないことや予算の成立が2月末までずれこみ、景気押し上げの効果も後ろずれするとの見方があるためだ。被災地の復興事業に悪い影響を与えずに、円滑な公共事業の執行が求められる。