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避けて通れぬ消費税 “焦れる”仙谷に菅“および腰” |
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新たに財務相に就任した菅直人副総理と、菅氏の後を継ぎ国家戦略担当相を兼務することになった仙谷由人行政刷新相との間で、消費税率引き上げをめぐる意見対立が表面化している。「増税の話が出ると歳出抑制の取り組みが鈍る」と早期の議論着手に難色を示す菅氏に対し、仙谷氏は増大を続ける社会保障費を念頭に「すぐに議論を始めるべきだ」と詰め寄る構図だ。
休日だった1月10日にもこの対立劇が繰り広げられた。「少子高齢化が進む中で、社会保障を維持するにはどういうシステムが必要なのか。そうした観点からも、消費税の議論は避けられない」。徳島・徳島市で講演した仙谷氏はこう強調し、「夏の参院選前でも、議論は常時すべきだ」と訴えた。
だが、菅氏はこの日の朝にテレビ番組で「議論することがダメだとは言っていない。ただ、しっかり無駄な経費の組み替えをやらないまま次の増税を考えると、必ず無駄なものが残ってしまう」と反論。「この1年は徹底的な財政の見直しをやる。そのうえで消費税、環境税など必要な議論はやっていく」と述べ、消費税論議を2011年度以降に先送りする考えを示した。
財務相として厳しい国の財政事情に直面する菅氏が、「正攻法」とも言える増税の議論に及び腰になる背景には、副総理という立場上、与党との関係を考慮し、今夏の参院選前に増税論議が盛り上がるのを避けたい苦しい事情がある。政府税制調査会の会長、会長代行を務める2人の対立に、選挙への思惑も絡み、今後の税制改正論議は波乱含みだ。
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