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外形標準課税の「拡充」議論が加速 一部経済界から反発必至 |
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政府・与党は、法人税の実効税率引き下げの財源として、地方税の法人事業税で導入されている外形標準課税を「拡充」する方向で検討に入った。約3割の黒字法人だけが税を負担しているのは不公平だとして赤字法人への課税強化を図るという。ただ、一部経済界の反発が予想され、年末の税制改正論議まで紛糾は必至だ。
自民党税制調査会は5月27日の小委員会で、政府が6月にまとめる「骨太の方針」に向けた提言策定の議論に着手。法人税改革の柱の一つとして「応益課税の考え方に基づく地方法人課税の改革」を掲げた。新藤義孝総務相も同日の経済財政諮問会議で「外形標準課税の拡充を図る」と表明した。
法人事業税は、儲けへの課税(所得割)と、賃金などに応じた外形標準課税(付加価値割)などで構成される。所得割の税率を引き下げて黒字法人の負担を減らす一方、赤字法人も納税義務を負う付加価値割の税率を引き上げる方向で調整したい考えだ。外形標準課税は現在、資本金1億円超の企業が対象で、中小企業への適用拡大を求める声もあるが、反発が確実なことから、まずは対象企業を変えず付加価値割の比率を高める方向で議論が進むとみられる。
さらに、地方税の法人住民税のうち、資本金や従業員数などに応じて事業所ごとに定額負担する「均等割」(1事業所あたり7万〜380万円)の引き上げも検討する。ただ、宅配業など全国に事業所を多く構える業種の税負担が重くなるとの指摘もあり、議論の先行きは不透明だ。
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