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保有する土地にも賞味期限!?  資産デフレが加速――
   地価の下落に歯止めがかからない。国土交通省が3月18日に発表した公示地価は住宅地、商業地とも下落率が拡大。緩やかな景気回復に向かう中、土地の資産価値が継続的に下落する「土地資産デフレ」が長期化すれば、企業や個人の投資・消費意欲の減退につながりかねない。
 資産デフレはバブル崩壊後の1990年代に顕在化した「失われた10年」の背景になった。今回は「上昇幅とその後の下落幅が限定的で、日本経済全体に大きな影響は出ない」(エコノミスト)と楽観視する声も多い。
 ただ、地価下落は企業や個人が所有する不動産の評価額や担保価値の下落につながる。2006〜2007年の高値圏で土地やビル、マンションなどをローンで購入した企業や一般家庭にとっては、保有する資産の価値下落で、実質的な債務負担が拡大する。
 政府は、住宅購入資金にかかる贈与税の非課税枠拡大や、省エネ住宅の新築などにポイントをつける「住宅版エコポイント」を3月から始め、住宅市場の活性化を狙う。「結果的に地価の底上げにつながれば」(政府関係者)との狙いもあるが、「目先のバラマキ」に高い効果は期待できない。「街の魅力を高める地道な工夫が、何より将来の経済成長には重要」(アナリスト)との指摘も出ている。