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ワールドカップ開幕 海外出張ついでに試合観戦したら・・・
   サッカーW杯南アフリカ大会が開幕した。中には、仕事にカコつけて出張名目で現地観戦を狙っているビジネスマンもいるかもしれないが、この場合、旅費を上手い具合に会社の経費で落とせるのだろうか――。
 会社にとって海外出張の旅費は、一般に必要な範囲内であれば、海外渡航費として損金算入できる。「業務に必要な範囲」と認められるのは交通費や日当、宿泊費、往復の航空運賃など。ただし、海外出張が仕事だとしても「旅行会社の提供する団体旅行パック」を利用した場合や、同業者団体が観光目的として行う団体旅行と認められるものについては、原則として「業務外の旅行」と見なされてしまう。
 また出張の日程にサッカー観戦を含んでおり、その費用を会社が負担した場合には、役員または使用人への給与として取り扱う。この場合、会社から支払われた旅費についても「業務に費やした期間」と「観光に費やした期間」との比率で按分し、観光部分にかかった費用については給与として処理する。
 こうしてみると、なかなか厳しい取り扱いだが、海外渡航の目的があくまで取引先との商談など業務上のものであり、その“ついで”として観光するようなケースでは、取引先の所在地や業務を行う場所までの往復交通費に限り、その全額を損金として処理することが可能だ。