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国税の滞納残高 19年連続で減少 |
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国税庁が、1年間の活動やその年のトピックについてまとめたレポートの最新版を発表した。滞納されたままとなっている国税の「残高」は、ピークだった1998年の2兆8149億円から19年連続で減少し、2017年度には8531億円となっていることが分かった。
国税の滞納額は14年度までゆるやかな減少傾向にあったが、15年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたタイミングで3割増加した。しかしそれに合わせるように、未納分の徴収などの処理を終えた「整理済額」も伸び、未整理額は18年連続の減少を達成している。
滞納整理で差し押さえられた財産を売却するインターネット公売は、18年度に6回実施された。高級車や宝飾品、不動産などが約800物件売却され約4億円を徴収したという。レポートは「ネット公売は利便性が高く、より多くの参加者を募ることができるため、差し押さえた財産の高価・有利な売却に役立っています」と成果を誇った。
レポートでは適正・公平な課税徴収の課題として、国際的な取引への対応を挙げている。各国の税制の違いなどを利用した税逃れを防止するため、国外送金等調書や国外財産調書の提出など様々な施策を実施しているが、近年になって顕著な伸びを見せているのが、租税条約に基づく各国との情報交換制度だ。15年度までは情報交換件数は約300件で推移していたが、自動的にCRS(共通報告基準)に基づく情報交換を始めた16年度に738件へ一気に倍増すると、最新の17年度でもさらに増えて831件の交換が実施された。CRSについては、18年10月時点で100を超える国や地域が参加していて、今後ますます情報交換制度を活用した所得の捕捉が進むとみられる。
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