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「消費増税」事実上の民主公約へ 参院選で国民の審判は!?
   民主党が参院選マニフェストを発表した6月17日夕の記者会見を、財務省幹部はかたずをのんで見守っていた。会見する菅直人首相が「消費税の抜本改革案を今年度中にまとめる。自民党が主張する税率10%を参考にする」と発言するという情報が、当日になって財務省に入ってきたからだ。
 細川政権が崩壊するきっかけになった国民福祉税構想の発表は、背後で旧大蔵省が「振り付け」をしていたのは有名な話。消費税導入や5%への引き上げの際にも、旧大蔵省が段取りを付けてきた。しかし、今回の菅首相の発言には、財務省は事前に発言を促していないもようだ。カナダのG7財務相会議で、財政再建への思いが強まったとみられている。
 しかし、財務省にとってはコントロールができない分、せっかく盛り上がった消費増税への機運がつぶれてしまわないか気が気でない。財務省幹部は、ため息混じりに「発言をそろそろ控えてもらえれば」と漏らす。
 あまりの過熱ぶりに菅首相は、「増税は公約ではない。議論を始めようと超党派の議論を呼びかけるところまでが公約だ」と予防線も張りつつあるが、すでに焼け石に水。消費税率引き上げへ進めるか否かは、参院選の結果次第だ。