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税務調査の本気度はこう変わる 「簡易な接触」から特別調査まで |
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税務調査には様々な種類がある。それぞれの調査は、申告漏れなどの問題を指摘される確率もくっきり分かれていて、税務署の“本気度”がうかがえるものとなっている。
最近増えているのは、文書や電話によって税務署への来署依頼をするなどの方法によって申告を修正させる「簡易な接触」と呼ばれる手法だ。例えば2017事務年度の所得税・消費税調査を見てみると、1年間で約55万件も行われていて、全税務調査の約9割を占めている。とりあえず怪しいところには接触しておけというスタンスなのか、この「簡易な接触」によって何らかの問題を指摘されたのは6割と、半数近くは“無傷”で逃れているようだ。
実際に調査官が現場までやってくるとなると、“指摘率”はかなり上がる。現地調査のうち最も軽い、半日程度で終わる「着眼調査」でも、何らかの問題が指摘される確率は7割に増える。さらに本格化し、終日から数日がかりになる「一般・特別調査」では、実に87%が問題を指摘されている。
もちろん追徴税額も調査によって大きく変わる。「簡易な接触」の1件当たりの平均的な追徴税額は5万円だが、これが「着眼調査」になると26万円になり、「一般・特別調査」になると178万円に膨れ上がる。足を運んで調査に来られた時点で4人に3人、半日以上かかるようなら10人に9人が何らかの指摘を受け、これだけの追徴課税を食らうわけだ。
とはいえ「一般・特別調査」でも13%は何の指摘もされずに切り抜けていることは見逃せない。やはり大事なのは、顧問税理士と連携を取った上での税務調査対策だろう。
なおこれらの税務調査の種類は、あくまで国税内部での分類であり、調査の通知で「今回は着眼調査です」などと教えてもらえるわけではない。どんな調査が来ても怖くないよう、日頃から対策を練っておきたい。
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