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税金18億円のムダ遣い 情報漏えい防止システム廃止 |
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サイバー攻撃などによる政府の機密情報流出を防ぐため、総務省が約18億円かけて開発したセキュリティーシステムが、各省庁で一度も使われないまま3月末に廃止されたことが会計検査院の調べで分かった。検査院は、各省庁との調整が不十分でニーズを把握せずに開発を進めたことが原因と指摘した。
総務省は、各省庁の情報システムを集約化した「政府共通プラットフォーム」内に「セキュアゾーン」と呼ばれるシステムを構築。各省庁がインターネットから遮断された環境で機密情報を管理する目的で開発された。セキュリティーを高めるため、機密情報を閲覧できてもダウンロードはできない仕組みにした。
2015年に日本年金機構がサイバー攻撃によって約125万件の個人情報が流出させた事件をきっかけに、厚生労働省と農林水産省が利用する意向を示していた。17年4月から運用を開始したが、セキュリティーを重視するあまり、機密情報の閲覧はできてもダウンロードができないなど使い勝手の悪さから、厚労、農水両省ともに利用を見送った。他省庁も利用を希望せず、システムは今年3月に廃止された。開発にかかった費用は総額で18億8709万円に上った。
高市早苗総務相は29日の会見で、「今回の会計検査院のご指摘を重く受け止めて、今後は適切に対応してまいりたい」と述べた。
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