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さようならワールドカップ 売れ残りグッズは評価損計上
   世界中が熱狂したサッカーワールドカップ南アフリカ大会。われらが日本代表も、ベスト16にまで進出する健闘をみせた。予想外の快進撃に、関連グッズの売り上げなどによる経済効果も予想をはるかに上回る規模に達したようだ。
 しかし、すでにワールドカップは終了し、グッズの売り上げは今後、落ち込む一方。不良在庫を嫌う一部の小売店では、“セール価格”でグッズを売り出しているようだ。ただ、すでに商機を逃した商品だけに、仮に仕入れ値以下の価格で販売しても、すべて売り切ることができるとは限らない。
 ワールドカップ関連グッズのような「流行に左右される商品」が売れ残った場合、それらの商品は陳腐化したものとして、評価損を計上することが可能だ。通常、棚卸資産の評価損は、商品が破損するなど物質的な損害があった場合に計上するもの。しかし、「今後明らかに通常の価格で販売できない商品」についても同様に評価損を計上できる。
 ただ、この「今後明らかに通常の価格で販売できない商品」には明確な基準がなく、税務調査の際にももめやすい部分。陳腐化資産の評価損計上には、慎重な判断が求められる。